『金の冠をかぶった雀』〜タルムードシリーズ〜

タルムード = ユダヤ教の聖典
世界の人口の約0、25%ユダヤ人

長者番付の常に上位に多数根を連ねているユダヤ人

ユダヤ人=頭脳が優秀、大金持ち、成功者が多い

 

ソロモン王は、ユダヤで最も有名な王である。
ソロモン王は、鷲の背中に乗って空を飛び、領地の隅々まで視察して回ったと言われていました。
ある日、ソロモン王が鷲の背中に乗ってエルサレムから遥か彼方の領地を目指して飛んでいると、たまたま体調が悪くなり、鷲から落ちそうになってしまいました。
すると、それを見ていた雀(スズメ)たちが何百羽と寄ってきて、ソロモン王が鷲の背中から落ちないように身体を支えました。
それに感謝したソロモン王は、こう言いました。
『お前たち雀に、なんでも欲しいものを与えよう』
雀たちは、巣に戻って何をもらうか大議論しました。
「いつでも身を隠しておける葡萄畑」
「いつでも水が飲める池」
「いつでも食べ物に困らないように、野原に穂を巻いてもらう」
そんななかで、こんな意見が出ました。
「ソロモン王と同じような、金の冠をかぶって飛んだらさぞかし誇らしく、格好いいだろう!」
「雀たち全員が「そうだ、そうだ」と賛成し、意見がまとまりました。
雀の代表がソロモン王のところに行って、『王様と同じ金の冠をください』といったところ、ソロモン王はこう言いました。
『あまりいい考えではないな、考え直したらどうだ?』
しかし、雀の代表は『いや、ぜひ私たちみんなに王冠を!』と繰り返しました。
結局、『それほど言うなら仕方ない』と、ソロモン王は雀たちの願いを叶えて全員に金の冠を授けました。
ソロモン王からの金の冠を授けられた雀たちは、大喜びで、誇らしげに大空を飛び回りました。
今まで漁師たちは雀などには目もくれなかったが、金の冠をかぶっているために、全国で雀が狩られるようになりました。
仲間達のほとんどは撃ち落とされ、イスラエルの雀たちは、とうとう最後の5羽になってしまいました。
最後の5羽たちは、命からがらソロモン王のところへ行き、
『私たちが間違っていました。金の冠はもういりません』と言いました。
雀たちから金の冠が取り外され、雀たちは少しづつ平和を取り戻しました。
そして、何年かのうちに、また元の数に戻ることができました。
*財産を見せびらかすと身を滅ぼす、という大原則を伝えるためのお話
Poin1
「人に見せつけた財産は、人に狙われる」
みんな「雀」には興味がなく、狙っているのはその頭上で輝いている「金の冠」
Pint2
「ほとんどの人は雀」
Pint3
「適正な報酬を得よ」
報酬が不相応、不適切は身を滅ぼすことに繋がりかねない
自分のことを過大評価も過小評価も良くない
『適正な利益を積み上げて、財産を作る』