心痛い経営者

以前、日本人補習校で役員をやっていた時代、卒業式で当時の校長先生がスピーチしていた。

その中に、「質は量を求め、量は質を求める」とあった。

念頭には、補習校の運営、教育に対する姿勢があったのだろう。

しかし、その言葉はビジネスでも共通していると思う。

基本的にいいものを作ろうとすれば少量、大量に作ろうとすればその質がブレる。

美味しいや価格が高いなど料理の味や値段に感じる感情は人それぞれ。

近所の和食レストランと旅行先で選ぶ和食レストランの価格帯が違うのもよくあること。

期待によっても味の受け止め方は違う。

どのような質を提供するか。そしてどの規模を狙っていくのか。

これはビジネスを進めていくにあたり変化し続けるものではないだろうか。

最初から100店舗目指すビジネスもあるだろうが、結果として100店舗になったビジネスもある。

その過程には質を求める局面、量を求める局面とを繰り返すことで成長をかなえ、リソース、選択肢を増やしていくことで更に安定・継続して成長していく。

美味しくない、高い、などネガティブな意見も頂戴する。

ここに必要以上に落ち込む必要はない。それは人それぞれだから。

ネガティブな意見は多くなればお店は衰退する。お客様が減り、資金が尽きればマーケットから退場となる、ただそれだけ。

耳が痛い意見は心に刺さる、その防御として対策をすることより、喜んでくださるお客様を更に喜んでもらうためには何ができるか。たくさんの笑顔を集めるために何ができるかを真ん中にして経営していく方が健康的だ。

ネガティブを減らすために経営をしているのではなく、笑顔を増やすために経営をしている。

一部のお客様から嫌われたり、書き込みされたりしても前を向いて進むのみ。

全ての人に喜んでもらうことは不可能だから。

先日話をする機会があった若き経営者、頑張ってくださいね。